ハーツバーグの二要因説をマネジメントに活かすには、具体的な分類が重要

JDR.株式会社の小野明夫です。
マネジメント理論について紹介します。

ハーツバーグの二要因説とは、職務に対する満足の要因と不満足の要因は別であるという理論です。
満足を感じている場合、人は純粋に仕事に関心を向けている一方で、不満足のときは作業環境に関心が向かっているとされます。

ハーツバーグの二要因説では前者を動機づけ要因(動機づけ)と呼び、後者を衛生要因(衛生)と称します。
動機づけとは具体的には、ある目標の達成や会社および他者からの承認、責任ある仕事を任されるなどにより充足されます。

ただし、衛生とは別なため、これらが無くても直ちに不満足を感じるわけではありません。
一方衛生は、給与や対人関係あるいは労働条件などが希望通りでなければ、不満を抱きがちです。

ひるがえって、これらの条件が満たされたからといって動機づけにはなりません。
したがって、ハーツバーグの二要因説をマネジメントに活かすには、どちらの要因に該当するのかを細かく分類することが重要です。

それぞれの要因が干渉しない以上、動機づけを満たしても離職が増える可能性はありますし、衛生を改善しても業績は思うほど上がらない場合もあります。

JDR.株式会社 取締役会長
小野明夫